金利予測について

住宅ローンの基礎

金利予測は、当たらないと思っていた方がよいでしょう。
また、予測をする期間が長ければ長いほど、難しくなります。

もちろん、弊社は予測が本業ではないので、「予測が当たらない」と主張しても、説得力がないかもしれません。

しかし、名だたる経済研究所等であっても、常に予測を的中させてきた訳ではありません。

これは、「金利予測に意味がない」と言いたい訳ではありません。
私個人も、色々な研究機関や運用会社のレポートを参考にしています。

金利予測とのつきあい方

未来は不確実であることは間違いないでしょう。
そうは言っても、どうにかして実現可能性の高い未来のことを知りたくなります。

未来を考える有力な材料であるといえます。
しかし、その予測がどれほど実現する可能性が高いのか、誰も保証することはできません。

それを前提とすれば、金利の動きについて、一つのシナリオだけしか採用しないとすると、危険であると言わざるを得ません。
しかし、あらゆる可能性を考慮するには、その技術も時間も体力も足りません。
よって、専門家の金利予測は、実現可能性が高いシナリオとして利用価値が高いと考えています。

従って、1つの予測だけを採用するのではなく、いくつかのシナリオを用意するのがよいと考えます。そして、複数のシナリオから導き出される、メリットやデメリットなどを勘案し、最終的な判断をするのがよいと考えます。

こんな話をするのは、最近は一つのシナリオに賭ける人が増えているからです。

金利予測をするのはよいのですが、リスクシナリオをたてていないようです。
また、人にすすめられるまま、商品の研究もせずにリスク対策も講じていないようです。

それは、あたかも傘を持たずに何日間か旅行にでかけるようなものでしょう。
晴れが続けばよいのですが、雨が降るかもしれません。
天気の話だけであれば、雨が降ればビニール傘を買えばよいでしょう。

しかし、住宅ローンの場合は最悪のケースは、そんな簡単な挽回策はないのです。
5%ルールなどは、支払い負担がマイルドになるだけで、全体的な負担はむしろ増えてしまいます。

あなたが、何らかの理由で返済が困難になり、家に住み続けられなくなるとしたら。
真剣にリスクを検討し、予め対策を検討しておいてほしいのです。

もちろん、金利予測をかなり高い精度で行えると自信があるのであれば、とやかく言いません。
しかし、その自信がないのであれば、一つの予測に全額賭けるのはやめるべきです。

金利予測はどこを調べればよいのか?

ネットで「〇〇年の住宅ローン金利を予測します!」みたいな記事がよくあります。
個人的には、そのようなものは全く参考にしていません。
なぜなら記事を書いている人が、住宅ローンの金利予測の専門家ではないからです。

また、住宅ローンの専門家のように見える人(決して予測が本業ではない)の中にも、住宅ローン金利は10年上がらないとか、当面上げられないとか、主張する人もいます。それらは、全く参考にしていません。それらは、どうしても営業トークでしかないと感じられるからです。
一応目は通しますけど。

私が見るのは、主に経済研究所や運用会社のレポートや情報媒体のニュースです。
複数のものを読むことで、関係者の合意形成がどこら辺にあるのか確認するとともに、将来の変化の予兆を読みとりたいからです。
決して、それらを全面的に信頼することはないのです。

個人的に参考にしているのは、以下の通りです。

  • 大和総研:日本経済中期予測
  • みずほリサーチアンド&テクノロジー:内外経済見通し
  • 三菱UFJリサーチ&コンサルティング:日本経済の中期見通し
  • ニッセイ基礎研究所:中期経済見通し
  • 日本銀行:経済物価情勢の展望(展望レポート)
  • 明治安田生命:国内債券見通し
  • ブルームバーグ:債券週間展望

他にもありますが、短期的、長期的見通しを万遍なく見るのがよいと信じています。

タイトルとURLをコピーしました